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ベースボール白書

野球観戦、野球考察。活字ベースボールを届けます。『WBC 球春のマイアミ』をリリースしました。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

いよいよ侍ジャパンの台北ラウンド初戦。開幕戦の台湾に敗れたことで目の前に茨の道をつくってしまい背水の陣で挑む韓国代表。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

侍ジャパンのトップチームと韓国が第三者の国で戦うのは2009年WBCの決勝戦以来。イチローが決勝タイムリーを打った試合、今回の日本代表のメンバーが侍ジャパンに憧れるきっかけをつくった試合。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

プレミア12での日韓戦も野球をはじめる子どもたちを輩出するかもしれない。2015年のプレミア12準決勝での勝利を最後に、韓国は日本に勝っていない。トップチームは日本の8連勝中。韓国としては今日こそ一矢報いたい。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

韓国料理と和食&一風堂が並ぶ見事な構図の台北ドーム。現在ではシーズンオフに日本の選手と韓国の選手が一緒に自主トレをすることも珍しくない。今年も戸郷翔征と投手のイ・ヨンハが宮崎で共に汗を流した。入場時間が分からず来たら痛恨の2時間前。開場は15時から。『ラーメンBAR一風堂』で腹ごしらえ。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

店内オシャレで付け合わせがトルティーヤ。白丸玉子は300台湾ドル(1500円くらい)と少し高め。日本より少し上品であっさり。台湾で食べる日本ラーメンは格別に美味しく感じる。まだ開場まで時間があるので台北ドームの武蔵野森珈琲で一服。石を投げれば日本の店にあたる台北の街。日本への友愛が色濃い。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

台北ドームの雰囲気は西武ドーム、人工芝はミズノ製で大阪ドームと同じ。東京ドームより天井が約20m高くエスコンフィールドに近い。パ・リーグの球場の特徴を集めた構造。ヨーロッパの騎士の甲冑の中にいる雰囲気がある。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

源田壮亮は天井が高く照明が暗いのでフライが上がると見にくく、日本の芝とは感触が違って人工芝だがイレギュラーもすると警戒。宮崎から4試合でエラー0を継続できるか。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

明日先発の才木浩人、北山亘基がマウンドの感触を確かめる。昨日、前日練習はなく、ぶっつけ本番なのか。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

侍ジャパンがウォーミングアップしている間に球場メシ。地下1階にあるフードコート。お姉さんのスタッフが元気に呼び込む。球場内はGReeeeNの『キセキ』が流れる。

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赤ブドウのミックスソフト。80元(400円)。侍ジャパンの練習中は日本の曲。『心絵』『栄光の架け橋』『あとひとつ』が流れる。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

侍ジャパンの打撃練習では坂倉将吾が1本、紅林弘太郎が3本の柵越え。一本はバックスクリーンへの特大弾。場内はWANDS『世界が終わるまでは』。上杉昇の声に乗せて紅林が快音を響かせる。最も好調だったのは清宮幸太郎。柵越え4発、バックスクリーン弾と絶好調。曲は『DAN DAN 心魅かれてく』のZARDバージョン、AKB48『ヘビーローテション』

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

一方の韓国の打撃練習では場内に音楽なし。乾いた打球音が響く。スクリーンでは日本通運やDAISOなど日本企業のCM。偶然なのか、韓国側から無音にしてくれという指示なのか、それとも大会スポンサーである日本贔屓か。両国で対照的な練習風景。練習の後半からTWICEやNewJeansなど韓国アイドルの曲が流れた。

侍ジャパンは日本から応援団が内野席の最上段にから太鼓やトランペットなど楽器演奏で応援。韓国はベンチの上の特設ステージを活用してマイクとチアリーダー。両国で対照的な応援合戦。声量は韓国のほうが圧倒的に大きく、先ほどの静寂が喧騒に転調。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

韓国のファンは熱いが温かい。去年のアジアCSで印象に残ったのは、ゲームセットのあと試合を盛り上げてくれたチアリーダーを真っ先に帰し通路を開け、温かい拍手と声援で御礼を伝えていたこと。試合前の入場ではリュ・ジュンイル監督から井端監督に歩み寄り握手。18時プレイボール。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

日本の先発はエース髙橋宏斗。先頭のホン・チャンギにヒットを許し、続くシン・ミンジェが送りバントを決める。1アウト2塁のピンチで迎えるは韓国のニュースター・キム・ドヨン。昨年のアジアCSの決勝戦で指を負傷するヘッドスライディングの気迫を見せた若き21歳。今年KBOで大爆発。打率.347、本塁打38本、40盗塁とトリプルスリー。吉見一起投手コーチは「インコースをさばくのが上手い」と警戒する。初回からヒリヒリして手に汗握る展開。しかし、難敵を髙橋宏斗は157キロのストレートで空振り三振。ヒット2本で2アウト一、三塁のピンチを作るが初回を0点に抑える。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

韓国は先発左腕のチェ・スンヨンが三者凡退。印象的だったのは攻撃が始まる前、8番打者の紅林弘太郎が誰よりも早くベンチから出て投球練習にあわせて素振りしていた。この気合いが侍ジャパンを推進する。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

2回表、先頭のチェ・ウォンジュンからは三振を奪うが、捕手パク・トンウォンに二塁打で出塁されると1番ホン・チャンギに156キロの直球を弾き返しタイムリーヒットを放たれ先制点を許してしまう。韓国は昨日のキューバ戦で8点を奪ったように他の国とは火力(攻撃力)の種類が違う。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

初回の三者凡退の嫌な空気があるなか、先頭の森下翔太が4番の重圧もなんの。9球粘った末に10球目をセンター前ヒットで出塁。嫌な空気を払う貴重な安打。点は入っていないが、一打で流れを変える4番の働き。ダウアウトからの声が大きくなり5番の栗原陵矢もヒットで続く。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

牧秀悟、清宮幸太郎が倒れ迎えるは8番の紅林弘太郎。序盤だが、このチャンスを潰すと韓国に流れが行きかねない。侍ジャパンの命運を左右する大事な場面でレフトへ抜ける値千金の逆転2点タイムリー。まだ2回なのに涙腺が緩む。これも日韓戦が生む勝負の緊迫感。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

キム・ドヨンから始まる3回は3者連続の空振り三振で終える。4回も先頭打者は打ち取るが、2回に二塁打を打たれた捕手パク・トンウォンに痛恨の同点ホームランを浴びる。4回を投げ被安打7、2失点、8奪三振でマウンドを降りた。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

5回からマウンドを継いだのが第二先発の隅田知一郎。アジアCSでは韓国打線を翻弄したが、ギアを一段階上げてくるのがプレミア12。先頭打者に自慢のチェンジアップをうまくセンター前に運ばれると、代打ユン・ドンヒ。アジアCS決勝戦の延長タイブレークで勝ち越しタイムリーを放った21歳。キム・ドヨンと同じく韓国の未来を背負う強打者。隅田との対戦では3打数ノーヒットに抑えたが、左中間を抜ける二塁打を浴び3-2と勝ち越される。韓国は5回裏に1アウトをとったあと、左打者が続くタイミングで20歳の左腕クァク・ドギュをマウンドに送る。狙いどおり小園は見逃し三振にするが、辰己涼介 、森下翔太と連続フォアボールで歩かせ、栗原陵矢は粘った末に死球。2アウト満塁のピンチを招き右のイ・ヨンハに交代。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

韓国に流れがいく展開で大仕事をしたのが、ここまで2三振の6番の牧秀悟。クリーンアップは出塁する可能性が高く、チャンスの場面で回ってくる可能性が高い6番。勝負強さが求められる打順であり、その役割を見事に果たす逆転の2点タイムリーヒット。ここで打たなければ相手に流れが行きかねない場面で4番、6番、8番が全員2安打2打点で並ぶ見事な仕事。5回を終えて韓国は10安打の猛攻。侍ジャパンは7本。試合が3度ひっくりかえるシーソーゲーム。2点差以上つかず、互いを削り合う。両チームとも華やかな音楽に彩られているが、この緊迫感は日韓戦でしかない熱狂空間。やはり日韓戦に来て良かった。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

隅田知一郎は7回も継続。先頭打者はキム・ドヨン。ここで打たれると再び韓国に流れがいきかねない。勝負の分かれ目をセンターフライに打ち取り乗り切った。日本に流れを呼ぶピッチング。裏の攻撃では森下翔太の打席でチョン・へヨンに交代。韓国の最年少記録セーブ記録を塗り替える23歳。本来なら9回に登板するが、リュ・ジュンイル監督は勝負所と判断し7回に登板。これが裏目に出て森下がライナーで飛び込むレフトへのツーランホームラン。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

1点でも返したい韓国の8回表の攻撃。ここで立ちはだかったのがチェコ戦、オーストラリア戦と6者連続三振の藤平尚真。髙橋宏斗、隅田知一郎から得点を奪ってきた韓国打線を相手に圧巻の3者連続三振。これで9者連続三振。もはや誰も止められない。この男、奪三振につき。

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藤平尚真のストレートの回転数は何度か2500回転を超えていた。これはメジャーでも日本人トップの今永昇太と同じか、それ以上。MLB全体でもトップ20に入るであろうレベル。どこまで奪三振記録を伸ばせるか。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

最後は3人で締めてゲームセット。侍ジャパンは5試合でエラー0。慣れない球場でも好守。韓国から合計17の三振を奪った。逆転の侍ジャパン健在。まさに世界王者の戦い。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

観客数は2万28人。素晴らしい試合をつくってくれたのが台湾人の日本プロ野球ファン。侍ジャパンや各球団、佐々木朗希などの選手ユニホームを着て韓国が死球を当てたときはブーイング。日本人以上の声援を送ってくれた。今夜の野球は日韓台、野球熱が高い三国志による至高のベースボール。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

台北ドームの夜空に満月が昇っていた。オープニング・ラウンド最大のヤマを乗り切った侍ジャパン。残りも気を緩めず、次の山に進んでほしい。

プレミア12侍ジャパン韓国戦〜日本代表オープニングラウンド初戦

日本の倍の8人の投手を送った韓国もエラー0。フェンス激突のキャッチもあり、これぞ日韓戦の試合を見せてくれた。韓国は早めのピッチャー交代が仇になったが、判断ミスではなく時の運であり、点差以上に綱渡りの勝負。たった2試合で強固なチームをつくってきた凄さ。かなり厳しいが東京ドームでの再戦が観たい。やはり日韓戦は野球の最高峰。もう一度、いや決勝戦でも観たい。

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