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ベースボール白書

野球場で逢おう

真夏の侍ジャパン2023

土曜日のベルーナドーム、日曜日の巨人vs.阪神戦、そして月曜も野球観戦3連発。灼熱の甲子園を越えてきた高校球児たち、アメリカに渡って米国代表との激闘を勝ち切った大学生。高校日本代表vs.大学日本代表。侍ジャパン同士の贅沢な対決が観られるのはこの日だけ。

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8月28日(月)、もうラプソディが終わろうとしているのに気温が下がる気配はない。平日の16時なのに東京ドームは25,943人が集まった。外野席は高校と大学の応援団が使っているので実質は満員と言ってもいい。

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多くの観客が侍ジャパンのユニホームを着ている。あのWBCの熱狂に戻ってきたような錯覚に陥った。

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今回は初となるバルコニー席。しかも最前列。

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シートが柔らかい革でラグジュアリー。ビジネスクラスのようだ。疲れにくい。

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結局メニューがしょぼくて買わなかったが、並ばずにドリンク・フードが買える。フードメニューを充実させて欲しい。

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トイレも豪華。客席から近い距離にあり、すぐに来れる。何から何までありがたい。これで3,000円。都市対抗野球の決勝戦もエキサイティングシートの最前列を2,600円で観れたが、アマチュア野球は球場に来るに限る。

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試合開始まで2時間あるが、すでに大学のブラスバンドが練習。神宮球場で聴いた音色。東京ドームでは違和感があるが、それもまた特別感を演出してくれる。

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大学代表のバッティング練習。近年の大学生のパワーは恐るべし。バコバコ柵越えを連発。

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高校生がベンチに整列して眺める。大谷翔平のバッティング練習を見る中日の選手のよう。すでに気持ち負けしているか。

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台湾での本戦は選手の体調を考慮して7回制だが、今日は9回までやってくれる。ドームにはSMAPの『がんばりましょう』が流れていた。怪物大学生たちに挑む高校生へのエールか。

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今日の先発・下村海翔がウォームアップ。日米野球でMVPをとったことで自信に満ちている。恥ずかしい投球はできない。

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球場メシを買いに1階へ。侍ジャパンのグッズが販売。WBC のときは16時前にグッズ販売が終了した。それに比べれば空いている。あのときは4万人以上が詰めかけたから当然か。

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トートバッグ5,500円とフェイスタオル1,500円を購入。来月の台湾とアメリカで使おう。

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東京ドームバーガーと東京ドームドッグ。そしてポテト。コーラ。1,950円。これがWBCのときは試合開始前に売り切れた。

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下村がユニホームに着替え、キャッチボール。相変わらずフォームが美しい。

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大学生は守備の巧さも別格。相手になるのか?20対0くらいと予想。

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試合開始直前にはU-12の代表が来場。井端弘和監督のもとシートノック。

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始球式はキャプテン。東京ドームのグラウンドに立てる喜びに溢れ、はしゃぐ。学生野球は礼儀が重んじられるが、野球ができる喜びを全身で表現していい。慶應高校とは違ったエンジョイ・ベースボールが標準になればいい。

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選手紹介の野手では、やはり慶應高校の丸田湊斗が一番人気。3番のクリーンアップを任された。

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東京ドームでは珍しい整列の風景。

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やはり学生野球はこうでなければ。8月でなければ神宮球場でも良かったかもしれない。それでは夢がないか。審判の「プレイボール!」の掛け声のあと甲子園のサイレンが鳴り響く。場内から笑いが漏れたが、素晴らしい演出だ。

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先発の下村は初球ど真ん中に放り込む。それを明徳義塾の寺地隆成が見事なヒット。WBCの開幕戦でのヌートバーを思わせた。

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バルコニー席は頭上にモニターがある。これがめちゃくちゃ助かる。2秒遅れの映像なので、どんな球を打ったのか確認できる。野球場は全席からリプレーを見れるようにすべきだ。下村は変化球を使い高校生を手玉に取って無失点。

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この日、最大の注目は大阪桐蔭の前田悠伍。立ち姿が堂々としている。

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マウンド上の雰囲気がエースの風格、華がある。まさか、ここまでとは。

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変化球がまったく甘いコースに行かない。ストレートは最速145キロだが、3、4年後に身体が出来上がったら、どんな球を投げるのか。鍛え方によっては155キロも出るだろう。

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巨人のドラ1は即戦力の大学生になるだろうが、未来のエースとして獲得してくれないだろうか。3年後は浅野翔吾とともに巨人を背負う顔になっている。めちゃくちゃ惚れた。

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下村は1回で交代。2番手は亜細亜大学草加勝。さすが大学生。体格もフォームも格が違う。

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超ダイナミックなフォーム。この躍動感はチームにとって大きな存在。巨人に欲しい。

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甲子園を沸かせたスターも慣れない木製バット。身体は大人と子供。本戦でも4番を任せる。

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大学生の150キロを超える直球を当ててくる。

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ドームを沸かせたのが東洋大の細野晴希。巨人のドラフト1位最有力。ブラウンのグローブがカッコいい。

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相手が高校生、1イニング限定なので出力全開。コントロールは二の次で最高時速の球を放り投げる。自己最速158キロをマーク。ドームがどよめく。

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躍動感、ボールのキレ、すべてが一級品。ドラ1の競合は確実。何球団が指名するか。東都の秋季リーグ次第。細野も凄いが、150キロ後半の球をバットに当てる高校生もすごい。

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前田悠伍は2回を投げ、無失点。大学生が打ったバットを拾って渡す。強敵を抑えることに必死なのに素晴らしい行動。ベイスターズの今永昇太も同じ光景を見たことがある。ぜひプロに行ってからも続けてほしい。

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いい当たりもあるが、守備も大学生は桁違い。特にショートの宗山塁。使っているZETTのグラブは源田壮亮と同じモデルか。

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本来ならヒットになる当たりをファインプレー連発。高校生にとって大きな壁となって立ちはだかる。まだ3回生。早くプロで見たい。来年の六大学は宗山の話題で染まりそうだ。バッティングも良くフル出場で猛打賞。

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素晴らしかったのが途中からサードに就いた智辨学園の中山優月。大学生に力の差を見せつけられ、ナインの心が折れかけていたとき強烈な打球を身体で止めた。試合の流れを変えるのは守備。やはり野球はメンタルのスポーツ。ファインプレーだけが美しさではない。

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打者としての雰囲気もいい。投手の登録だが二刀流でやるか打者に専念してほしい。

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3失点したが光ったのは仙台育英の髙橋煌稀。まだ甲子園の疲れが残っているだろう。背番号15が勇ましい。

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マウンドでの姿がエース感満載。大学生相手でも物怖じせず、ダイナミックなフォームを崩さない。

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堂々たるピッチングはチームに勢いをもたらす。台湾での活躍を期待したい。

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9回は大学ナンバーワン投手。青学の常廣羽也斗。初めて生で見る。

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相手は高校生だからか、意地を見せストレート1本勝負。自己最速を2キロも更新する155キロを記録。それを高校生が当てる。直球にはめっぽう強い。

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最後のバッターは慶應の丸田。なんとストレート全てをバットに当て粘る。日本一の大学生が根負けし、最後は変化球で三振。勝負に負けて相撲で勝った。炎天下の甲子園を勝ち上がった根性は伊達ではない。

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大学生の侍ジャパンはチームの柱4人が青学カルテット。

先発(下村海翔)
抑え(常廣羽也斗)
4番(西川史礁)
主将(中島大輔)

秋季リーグも神宮大会もぶっち切るか。青学を止める大学は現れるか。

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高校代表は20人しか選出できないハンデのなか大健闘。8-0は予想外。WBC以降、日本の野球には追い風が吹いている。