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ベースボール白書

野球観戦、野球考察。活字ベースボールを届けます。『WBC 球春のマイアミ』をリリースしました。

巨人vs.阪神〜伝統の一戦2023

 

日本のプロ野球の黎明期、「投」の沢村栄治、「打」の景浦將、「守」の苅田久徳と呼ばれた。東京セネタースという今な失きプロ野球チームに所属した苅田は日米野球を経験し、「内野の要は二塁手だ」と言ってショートからセカンドに転向したという。

「日本における近代野球の二塁守備は、苅田から始まる」と言われたほど。最近のプロ野球界では菊池涼介が二塁手の代名詞になってきたが、もうその時代も終わり。次のWBCで二塁に立つのは牧秀悟か中野拓夢になるだろう。

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2023年8月27日(日)、伝統の巨人-阪神戦は完売でプロ野球公認の転売サイト「チケジャム」で内野席のチケットを取った。7,000円と千円ちょっと販売価格より高いだけ。ありがたいシステムだ。

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11列目とかなり前のほうだがネットが邪魔。これなら2階席のほうがカメラ写りはいい。必ずしも前の席がいいとは限らない。野球観戦の面白いところ。

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球場メシは「早く帰ってきて」の願いを込めて大勢のWチキンカツバーガ1,580円。チキンカツがカリカリで美味。残りのチャンスは10月1日の最終戦のみ。果たして登板はあるのか。

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阪神のバッティング練習が終わると守備にぞろぞろとつく。セ・リーグ全球団の試合観ているが、阪神がいちばん明るい。若々しくて王者の風格。慶應高校みたいな雰囲気ある。これは強いのも納得。

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中野拓夢はフィールディングだけなら源田壮亮にも見劣りしない。3年後のWBCでは牧秀悟と二塁手を争うか。

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牧は守備も良く、かなり手強い相手。ハイレベルな二塁手の争いが見れそうだ。

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ショートと遜色ない。送球面を考えれば二塁手のほうが合っているかもしれない。

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試合が近づくと巨人の選手が出てきた。巨人の未来であり至宝の門脇誠と浅野翔。2人同時に期待のルーキーが現れたのは、上原浩治と二岡智宏以来か。岡本和真は吉川尚輝がいなくなった影響か試合前のキャッチボールは無し。いつもとリズムが違うのがどう影響するか。

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今日は2人ともベンチスタート。門脇が出ないと分かった瞬間、一塁側から「えー!」とため息が漏れるほどの存在感。なぜ北村拓巳なのか謎。相手ピッチャーが左投手の伊藤だからか。キャッチャーも大城ではなく岸田。原監督の左右病が再発したか。

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攻守交代のときにエキサイティングシートのちびっ子とキャッチボールしてあげる浅野翔吾。3ヶ月前はジャイアンツ球場で見ていたのに、どんどんプロっぽくなっている。ジャイアンツの未来は明るい。

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試合は先発のメンデスと岸田が草野球連発で3回に早々と交代。巨人名物・原監督のマウンド葬送曲が発動。自分で撒いた種を自分で刈る。早く阿部慎之助監督が見たい。岸田はエラーやボークのメンデスにフォローなし。なんのためのバッテリーなのか。よく2失点の軽傷で済んだ。写真に撮り忘れたが、この日のMVPは田中千晴。最悪の流れの中、よく濁流に飲まれず踏ん張った。見事な火消し。

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左右病の原監督が秋広に変えて起用した中田翔は期待に応えられず。試合に出られないから振りも勘も鈍っている。若手ならまだしも、ベテランにはキツイ。ファーストの守備は球界イチなのでスタメン固定できないか。

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今年の東京ドームで驚かされるのが、一番の歓声が長野久義であること。打席に立ったときのコンバットマーチは世界一カッコいいと思うが、広島に行く前より人気ある。代打の切り札が適所だろう。ヒットも打ったが秋広を出すべきだった。

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阪神で気になっていた佐藤昭明の風格はさすが。

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一皮むければ別次元の日本人になる。

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スケールはメジャーリーガー。岡田監督がどこまで育てられるか。

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中野拓夢は堅実なバッティングで1安打。牧秀悟とは大きな差があるので、ここをどう埋めるか。ただし、打率はチームトップクラスで3割も目の前。

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来年のプレミア12では牧とのダブル起用が濃厚か。

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試合の流れを変えた大城卓三の代打ホームラン。めちゃくちゃ振りがコンパクトでも飛ぶ。さすがバンテリンドームの5階席に叩き込んだ男。これくらいの超一流打者にはサウスポーの影響も関係ない。この追撃が大きかった。伊藤に対する苦手の暗雲を払拭した。やはりキャッチャーは大城。このあとマスクをかぶったが、見事な安定感だった。

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坂本勇人の同点ホームラン。生で見るのは初めて。フォロースルーの美しさは12球団でいちばん。いや世界一。

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ラッキーなことにアルベルト・バルドナードも見れた。WBCのパナマ代表。かなりクセのある投球フォームだが0点に抑えた。

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今日のヒーローはBIG Baby岡本和真。大仏様みたいな顔してるけど誰より熱いものを秘めている。相手ピッチャーの伊藤に対し9打数ノーヒット、4三振と完全にカモられていたが、値千金の勝ち越しタイムリー。さすが巨人の4番。

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そして何よりもピンチランナーの門脇誠。坂本の代走で出ると2アウトから盗塁を決める。そして門脇誠のヘッドスライディングは巨人の元気印。岡本のタイムリーは門脇の走塁じゃなきゃアウトだった。

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今年4回巨人戦を観にきて3回目の中川皓太。それだけ接戦が多い。大勢との左右コンビが誕生すれば楽しみになる。それにしてもし、最後のフライは門脇じゃなきゃ追いついていなかった。

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今年は巨人戦に4回来て全勝。10月1日の最終戦も勝利で飾れるか。

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岡本はさすが笑いをとるヒーローインタビュー。しかし今日のゲームの殊勲は田中千晴と大城。そして門脇。巨人はいいチームになりつつある。

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岡本はキャプテンとしてチームをまとめられるか。今年は楽天以外の11球団を見ているが、打線が機能すれば巨人がぶっちぎっている。

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相変わらず素晴らしい応援の阪神。巨人の応援の数の1/3の純情な感情なのに声量は大きく上回る。タイガースも投打ともに素晴らしいチーム。最強投手陣を擁するオリックスとまともに戦えるのは阪神だけだろう。