プレミア12優勝候補の一角であり、日本の最大のライバルになる可能性のあるキューバ。WBCでベスト4に入った昨年より強い可能性がある。特にモイネロ、マルティネスの両投手の実力がずば抜けているため、日本戦で登板すると最強の敵。ボロボロに惨敗して朽ちるか、ド派手に勝ちまくって進軍するか。
投手
リバン・モイネロ
- 生年月日:1995年12月8日(28歳)
- 身長:178cm
- 投打: 左投左打
- 代表:2019年プレミア12、2023年WBC
2015年の第1回プレミア12から欠かさず代表に選出されるティト(坊っちゃん)はついにキューバのエースへ。WBCでは中継ぎとして4試合で防御率0.00、奪三振率10.38と無双。ホークスで先発に転向した今季は25試合の登板で防御率1.88。最優秀防御率のタイトルを獲得した。球界ナンバーワン左腕が日本戦で投げれば、かなり厄介な存在となる。
ライデル・マルティネス
- 生年月日:1996年10月11日(28歳)
- 身長:193cm
- 投打: 右投左打
- 代表:2019年プレミア12、2023年WBC
モイネロと同い年。押しも押されもせぬ球界No. 1クローザー。最終回でキューバにリードされていたら勝ち目はない。今季60試合に登板し防御率1.09、43セーブと最多セーブのタイトルを獲得。100マイルを超えるストレートで打者を圧倒。キューバに勝つにはマルティネスが登板する前にリードを奪っておくしかない。
ヨアン・ロペス
- 生年月日:1993年1月2日(31歳)
- 身長:190cm
- 投打: 右投右打
- 代表:初代表
2019年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスで投げた元メジャーリーガー。2023年は日本の巨人に移籍し、わずか8試合登板でクビ。しかし2024年はメキシコリーグで49試合を投げ防御率1.18の好成績を残しており、実力が読めない。モイネロ、マルティネス以外に実力がはっきりしないキューバ投手陣を盛り立てられるか。苦い記憶の残る日本戦での登板に期待。
内野手
ヨアン・モンカダ
- 生年月日:1995年5月27日(29歳)
- 身長:188cm
- 投打: 右投両打
- 代表:2023年WBC
WBCで打率.435、三塁手の大会ベストナインを受賞。スイッチヒッター(両打ち)で現役バリバリのメジャーリーガーがプレミア12に参戦。グループBでは間違いなく最大のビッグネーム。WBCのような活躍をすれば侍ジャパンの脅威となる。
Amazon Kindle:WBC 球春のマイアミ
外野手
ロエル・サントス
- 生年月日:1987年9月15日(37歳)
- 身長:173cm
- 投打:左投左打
- 代表:2019年プレミア12、2023年WBC
ロッテでプレーした選手。WBCでキューバのベスト4進出に大きく貢献したリードオフマン。6試合で打率.368、出塁率.478の好成績を残した。得意技「走り打ち(走りながらバットに当てる打法)」をしながらのセーフティバントを披露し、台湾戦では13得点の口火を切った。ボールにバットを投げる「バット投げ」などアクロバティックな技も駆使。2024年はメキシコ・リーグでプレーした。
Amazon Kindle:WBC 球春のマイアミ
指名打者
アルフレド・デスパイネ
- 生年月日:1986年6月17日(38歳)
- 身長:175cm
- 投打:右投右打
- 代表:2019年プレミア12、2023年WBC
日本の野球ファンにはお馴染み。第1回、第2回のプレミア12、第2回から第5回までのWBCに出場し、今回が7度目のトップチーム出場。まさに愛国心の塊。WBCでは打率.333、打点5と4番打者として活躍。今季は祖国キューバ・リーグでプレーし、打率.378、20本塁打、OPS1.319を記録。本塁打とOPSで打撃二冠王の衰え知らず。今回のプレミア12でも4番を打つと思われる。WBCにはめっぽう強いがプレミア12は苦手。三度目の正直でキューバに貢献できるか。
Amazon Kindle:WBC 球春のマイアミ
捕手(内野手)
アリエル・マルティネス
- 生年月日:1996年5月28日(28歳)
- 身長:190cm
- 投打:右投右打
- 代表:2019年プレミア12、2023年WBC
内野手登録だが、捕手としての出場もあり得る日本ハム所属のマルティネス。今季は126試合に出場し、本塁打13、打点57、打率.234。成績は芳しくないが、何度もお立ち台に上がる勝負強さを発揮。エスコンフィールドで観たときもヒーローインタビューを受けた。日本にとっては手強い打者の一人。キューバ代表は韓国で調整を行うが、日本で調整を続け、台湾でチームに合流する。
キューバ代表の日程と見どころ
- 13日 vs.ドミニカ(台湾・天母)1-6⚫️
- 14日 vs.韓国(台湾・天母)4-8⚫️
- 16日 vs.オーストラリア(台湾・天母)
- 17日 vs.日本(台湾・天母)
- 18日 vs.台湾(台湾・台北ドーム)
キューバはすべて台湾で戦い、しかも日本戦までは天母で3試合を行うため移動がなく球場にも慣れる。さらに15日はオフがあり、すべてナイターゲームは侍ジャパンと同じ。17日の日本戦までは有利な状況となる。見どころはモイネロをどこで投げさせるのか。モイネロ以外の先発投手の能力が不明だが基本的にキューバは圧倒的な打高投低。WBCのようなノーガードの撃ちあいを"赤い稲妻"の強力打線が制するか。WBCでは6試合でエラーが2と守備力はピカイチ。スーパーラウンドでの対戦、2006年の第1回WBC以来、優勝決定戦でぶつかる可能性がある。キューバ代表は11月1、2日に韓国代表と強化試合を行い、5日、6日、7日も台湾プロ野球のチームと強化試合を行う。